そのままを見つめて。
「やりたいけど、周りの目が気になる」「こうなりたいけど、怖くて変わる勇気がない」など、他者の反応を見て自分の欲求を抑制してしまうことが多くあると思います。そのため、「周囲を過度に気にしてもいい影響をもたらすとは限らない」ことを明らかにしたいと考えています。そんな「欲と遠慮の二面性」をテーマに、ひとりひとりそれぞれが、錆びついた考えを払拭し、自ら変化していけるきっかけとなる作品を目指しました。社会全体を変えることは難しいけれど、この社会のなかでいかにストレスフリーに生きるかは自分で作ることができるかもしれません。
主人公は、自分に対して怒らない母親に距離を感じていた。そんな中、不思議な青年に出会います。
思うようにいかないとき、助けてくれるのは出会いだと考えています。ひととの出会い、言葉との出会い、新しい考えかたとの出会い。
ひとりでは出来ないことも、誰かとなら。背中を押してくれる一歩がここにあります。
脚本に込めた想いのどれだけをこの映画で伝えられるのだろうかと思っています。毎日悩み、学びの日々でした。何度も迷子になりながら制作しました。目指していた出口はここだったのか、隣なのか、反対側なのか。正解のない中で、今の私にできる最大の選択をしてきたと思います。
いい一年でした。一番長くて、あつくて、辛くて楽しい時間でした。素敵なひとたちに恵まれて、たくさん支えられてここまで来れました。
一緒に作品を作ってくださり、本当にありがとうございます。