ザクロムシ

柴田流河

Ryuga Shibata

加藤研究室

その他

青春は就職活動に喰い尽くされる

四年間で得たものといえば、稚拙なプライドと羞恥心のみだった______

社会の仕組みに翻弄されながら、夢と現実の狭間で揺れる主人公・リカブト。
仲間や競争相手との会話を通して、自分の価値を問い続けた先に見える結末とは何か。

本作品は、就職活動を題材にした長編読切漫画です。

理想と現実、自身の存在意義に葛藤する若者たちを通して、「適性」や「競争」といった社会の普遍的なテーマを問いかけています。
また、就職活動がもたらす「大手病」「他者比較」「採用ミスマッチ」といった問題をシニカルな視点で描き、現代の若者が抱えるリアルな苦悩を表現しています。

本作品は、私自身の就職活動の体験を核として生まれたものです。
根拠のない自信で挑んだ就職活動は、まさに井の中の蛙だったことを思い知らされる日々でした。
現実の厳しさに直面し、何度も自分の価値や適性について向き合う中で感じた葛藤が、この作品の根幹をなしています。

また、この作品を完成させるにあたり、加藤到先生をはじめ、多くの方々に支えていただきました。
その助けがなければ、作品を形にすることはできなかったでしょう。この場を借りて、心より感謝申し上げます。

本作品が、就職活動に悩む人、または悩んだ経験を持つ人にとって、共感や一旦立ち止まり深呼吸をするきっかけとなることを願っています。