Weaver

佐々木 秀太

SASAKI SHUTA

鹿野研究室

ゲーム

モドコを巡り次の世代へ

この作品は、青森県津軽地方の伝統工芸品である「こぎん刺し」をテーマにしたゲーム作品です。こぎん刺しとは日本で江戸時代から伝わる刺し子の一種で日本三大刺し子の1つでもあります。タイトルにある「Weaver」という言葉には「縫う物」「縫工」という意味があります。ゲーム内のキャラクターとゲームをプレイする体験者自身がこぎん刺しを縫う物になるという意味を込めてこのタイトルを付けさせて頂きました。ゲームは「モドコ」というこぎん刺しの基礎模様を各地域で収集しながら進んでいきます。こぎん刺しはモドコを組み合わせることでより鮮やかでより大きな模様を作れることが魅力の一つで長い歴史の中で様々な模様が生まれ、語り継がれてきています。ゲーム内では平面の模様を3D上でいかに綺麗に見せるかを意識して制作しました。この作品を通してこぎん刺しについて、特に多様な模様が持つ魅力を感じて頂ければ幸いです。

このこぎん刺しをテーマに決めた最初のきっかけは3年生の時に当時4年の先輩から芸工祭への出店を誘われたことです。元々自分一人の趣味としてやっていたものだったので出店の予定などは一切なく、先輩から「とても面白いものだからぜひやろう!」と言われた時とても嬉しかったのを覚えています。この出店活動がきっかけとなり自分自身でこぎん刺しについて深く知りたいと思うようになりました。企画を進めていくにあたって地元の企業さんへ見学取材に伺ってお話を聞くことで自身の、作品としてまとめることができました。制作を通して自分が趣味としてしか知らなかったこぎん刺しの歴史や模様の魅力を
ゼミ担当教員の鹿野先生をはじめとした教員の方々、同じゼミ生や友人たちの協力があったからこそ走りきることができたと思っています。また、2度にわたる見学・取材を快く受け入れてくださった弘前こぎん研究所のみなさま、改めてご協力頂きありがとうございました。